台風の　過ぎたるあとの　ゆりかへし　なごりといえども　暫しするどい　　佐藤　佐太郎

今回の台風19号も自然とはいえ、ニュースを見るたびに嵐の凄さにただ茫然としています。
荒ぶる台風の猛威に自然との付き合い方はどんなふうにしたらよいかと思案に暮れました。

十月も半ば、朝晩の冷え込みを肌で感じ、木々におりた露も寒々としています。
透明な水のベールから紫の色が透けて見えきらきらと輝いています。

色を得し　雫紫　式部の実　　日原　傳
 
ひっそりと　広がりたりて　白き珠　光こぼれる　秋空に向かい　　T.A
 
季節を知らせる秋の光が静かに『リンゴを持つ少女』にふりそそいでいます。
こんなにも穏やかな公園の風景です。

災害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。

三十一文字（みそひともじ）